今までずっとメールを交わすだけだった彼と近々会う事になりました。相変わらずメールをする度に複雑な心境だったけれど、実際に会えば少しは印象が変わるのかな。
最近読んだよしもとばななの本で、そうそう!と思った部分が。

 人間には必ず言葉だけではなく、肉体の距離がある。目を見て、匂いをかいで、紅茶を飲んで、確認していく瞬間の蓄積がある。それから縁というものもある。もしもあと二週間早く私との距離をつめてこようとしたら、私はきっと中島くんを嫌いになっていただろう。もち網の切なさに泣くこともなかっただろう。

みずうみ/よしもとばなな (新潮文庫 177ページより)

会った瞬間「この人好き!」って思ったり、初めて文章を読んだだけで「あ、なんかこの人好きだー」って思う事も、もちろんある。けれど、会ってみて初めて分かることって絶対にある。
私が壁を作りすぎなのかもしれないけど、もうちょっと待ってほしい。だから私はわざと、距離をとる。そっけないメールを送ってみる。だって全然分からない人に、キャピキャピした態度なんて出来ないもん。
ただ彼は、平凡すぎる人生の私とは違って、バンドをしていた事があったり波乗りしたり、今まであまり出会ったことのないタイプの人のようなので、その点は不安ながら楽しみでもある。こうやって会う事になったのも縁だし、どう転がっていくかは分からないけれど、まずはいい友達になれたらなぁ、と思う。